素晴らしい会社、総合リサイクル業の石坂産業
カンブリア宮殿で産業廃棄物処理業の埼玉県三芳町「石坂産業」を特集していた。
産業廃棄物というよりは産業リサイクル業と言った方が良いだろう。
なぜなら、産廃物を約90%以上の割合でリサイクルに回す。
社長は30歳で仕事を引き継いだ女性、石坂典子社長だ。
産廃業者というと、3Kと言われる業種で、誰もが嫌がる仕事。
ところが、この石坂社長は、この仕事は世の中になくてはならない仕事であり、社会性ある大きな仕事だと自負している。
昔はゴミ屋の娘と揶揄された。一般的に言うと産廃業は煙たがられる仕事と受け取られがちであった。
27歳の転機
27歳の時、テレ朝のニュース報道で、所沢の野菜からダイオキシンが出たとアナウンスされた。
その時、地場の野菜は軒並み下落、農家は大損害を被った。
実際は誤報道と言うのが後からわかったことなのだが、そうは言っても一度テレビに出てしまった以上、埼玉県産の野菜は軒並み被害を被った。
では、農家の怒りの矛先がどこに向かったのか?
それは産廃業者が出す、煙に向かう。
石坂産業もその中心的な怒りの矛先となった。
もちろん、石坂産業自体は、2,3年前からダイオキシンなど出ない工場設備に変えていたのだが、それでも農家の屋面に立たされた。
その時に石坂典子社長は思ったそうだ。
産業廃棄物業は社会的に必要なものである。しかし、地域の皆様との共生がない限り存在できない。であるならば、理解をしていただくために地域に貢献していく産廃業を目指そうと。
そこから、会社の意識改革が始まる。
まず産廃のごみの山をなくす。整理整頓。工場内をきれいにする。
ある工場長に聞いた話だが、製造業を営む工場の場合、工場内がきれいに整っている工場は、作業効率状無駄がなく、安全面においても優れているそうだ。
女性が社長になったものだから、面白くないと考えた従業員、新しいことをすることを嫌がる従業員は2年で全従業員の4割辞めていったそうだ。
しかし、その結果、従業員の平均年齢が35歳と若返り、意識的にもこの会社を良くしていこうという気概が生まれたそうだ。
また、リサイクル率をどんどん高め、そのリサイクル品を売れ筋商品として変えていった。
地域貢献という面から、工場内見学と里山公園運営を手掛け始める。
今では年間1万人の工場見学と地域に愛される里山公園になった。
石坂社長の言葉、一言一言に重みを感じる。
それは何故か?
そう、信念に基づいた基準で行動されているからだ。
とても良い会社であり、そこで働く社員も生き生きと、誇りをもって仕事をしている。
とても元気をいただいた。見習おうと思う。
石坂社長との対談動画
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